孤独じゃない、孤高。
サカナクションの山口一郎さんが孤独に悩む学生に贈った言葉を聞いて、ずっと言葉にできなかったことが腑に落ちた。
普通、人は孤独を避けようとする。
なぜ山口一郎は「曲を作るときが、いちばん孤独だ」と言いながら、その孤独から逃げないのか。
なぜ誰も入れず、たったひとりで自分の奥底まで潜っていくのか。
なぜ孤独に押しつぶされそうな学生に、「逃げろ」ではなく「それは孤高だ」と伝えたのか。
何かを作るとき、人は必ずひとりになる。
山口一郎は言う。
創作とは、自分と向き合うことだと。自分の奥の奥まで潜って、まだ言葉になっていない感情を探す。
その作業は、誰にも代わってもらえない。だから、ものすごく孤独だ。
でも、その孤独を、彼のお母さんはこう言い換えた。
「いっちゃん、それは孤独じゃない。孤高なのよ。あなたが戦ってるからよ」
孤独は、ただ取り残されて、弱っている状態。
孤高は、高い場所を目指す人にだけ生まれる、ひとりの時間。
同じ「ひとり」でも、向いている方向が正反対だ。
ラクをしたい人は、孤独にならずに済む。群れて、まぎらわせて、自分と向き合わずに過ごせる。
でも、高みを目指す人だけは、自分とちゃんと向き合う。逃げずに、自分の奥を見つめる。そして向き合った分だけ、人は成長する。
孤独な時間は、奪われた時間じゃない。自分を育てている時間だ。
だからもし、あなたが今ひとりで苦しいなら。
それはきっと、あなたが逃げずに、高い場所を見ているからだ。
ぼくはIPの世界で、たくさんの才能を見てきた。
一流の才能なんて、みんな持っている。その先で伸び続ける人だけが、共通して持っていたものがある。
ひとりで、自分と向き合う時間だ。
売れるほど、まわりは賑やかになる。
声をかけられ、囲まれて、向き合う時間が消えていく。そこで止まる人を、何人も見た。
山口一郎がすごいのは、その時間を「孤高」と呼んで、手放さなかったこと。
孤独は、成長の入り口だ。




けけさんこんにちは!いつもの内容の濃いボリュームのある記事も好きですが、短いのもとても良いですね!